☆彡我が家のケーキ戦争

　珍しく早出のシフトだったので、ケーキでも買って帰ろうかとコカルドさんに立ち寄った。
　燦然と輝く緑色は「ピスタチオのムース」700円。ワオ～お高い！　でも私はピスタチオ、特にピスタチオを使ったお菓子に目がないのだ。数ヵ月前にとある会合で、狙っていたピスタチオのケーキを他の人に奪われ「２つ買ってきたらよかったぁ」と悔しい思いをしていたので私の目はもう緑色に釘付けである。
　主人の分と２つ買いたいが、同レベルのケーキを２つ買うのは懐が痛いなあと悩んでいると、フルーツがたくさん乗ったお手頃ケーキがあるではないか。どうせお互いに分けながら食べるから１つは安いのでいいや、とピスタチオとフルーツ（正式名称はシェフの気まぐれケーキ）の２種類を購入。
　家に着くと、主人はケーキの箱を見て小躍りしている（甘いもん好き）
　さて夕食も終わり、甘いもんの時間です。箱から出したケーキの豪華さに、主人もヒートアップ。しばらく２つを見比べたあと「こっちの方がいっぱい果物乗ってるよな、こっちにするわ」とニコニコ。私は内心「しめしめ。そう来ると思ったぜ」とほくそ笑みます。
　ピスタチオのトロトロクリームを思う存分堪能しながら安いケーキに満足気な主人を見ていると、なんだかちょっと申し訳ないような気持ちになってきました。いや、安い方も充分美味しかった（味見した）のですが。

　食べ終わったところでついに良心の呵責に耐えかねた私。
「なあなあ、衝撃の発表があります」「ん～？」
「この２つのケーキ、全然値段が違うねん」「えっそうなん？」
「私が食べたピスタチオのは700円、フルーツのは450円やねん」
すると主人が「こないだMちゃんにピスタチオのケーキ取られたって言うてたから、絶対そっちが食べたいやろなって思ってん」とのこと。

　あちらの方が一枚うわ手でした。

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