目を皿にしてエンディングクレジットを見たし、帰ってからいろいろ調べてもロケ地の紹介に名前は出てこなかったけど、冒頭の料亭は花月ですよね。花月の花に丸山花街の丸で花丸かあ。抗争シーンがあるから花月の名前は出したくないのかな?
花丸に流れる長崎ぶらぶら節、それから映画の最後に表現されていた三代目が見たかった景色というのは、小説や映画の『長崎ぶらぶら節』へのオマージュでしょう。原作者の吉田修一さんは長崎出身らしいから。
芸事を志す人にとっては身につまされる映画であることに間違いない。大好きな芸で舞台に立つのが楽しくて仕方ないなんてありえない。怖くて仕方ないのです。それでも舞台に立つことをやめられない(やめない)のです。
物語の筋としては想定の範囲内(原作はまた違うよさがあるのだろう)だが、吉沢亮くんはじめ役者陣の最高の演技で素晴らしい作品となった。
未知であっただろう歌舞伎の世界に挑んだ吉沢亮くん、横浜流星くんの努力を思うとそれだけで感動。そして歌舞伎役者以上に歌舞伎役者であった田中泯さん最高!
一つだけ。渡辺謙さんが倒れる場面、あれはあんまりです。ちょっと嫌悪感。舞台人がああいう形で舞台を穢すことはたぶんないんじゃないかな。
コメントをお書きください
kirokuya (金曜日, 13 6月 2025 01:55)
観られましたか。私もすでに観終わってる予定でしたが、約3時間の上映時間にたじろいでいます。体力と集中力が保てるのか?おおまかなストーリーなどは予習済みですので、体調の良い時に出かけます。
では明日の舞台立ち会いましょう。
雛澪 (金曜日, 13 6月 2025 23:53)
体力はともかく、集中力は大丈夫と思います。
なんやかや書きましたが、よかったです。
観られましたら感想またお聞かせ下さい。
kirokuya (日曜日, 15 6月 2025 18:12)
*国宝観ました。
約3時間の上映時間に耐えられるのか?への挑戦ではありましたが、なんなくクリアできました。ストーリー展開が早く、劇中劇になっている歌舞伎の女形演目である、娘道成寺、藤娘、曽根崎心中などなどのダイジェスト映像がすばらしく、カメラワークによる効果にも魅了されました。それぞれの演目を見事に演じた、吉沢亮、横浜流星の役者魂にブラボー!です。キャスティングされてからの準備期間のなかで、あれだけ女形の声、所作、演技を身に付けられるのか?殆ど奇跡です。
エンドロールに、歌舞伎指導:中村鴈治郎の名前。脇でも出演されてたが、お見事!な指導力。たいへん贅沢な時間、また映画の醍醐味を味わわせていただいた。現在までのところ今年度ナンバーワン作品です。(敬称略)
kirokuya (日曜日, 15 6月 2025 18:42)
2025.6.15 9:45上映回 満席
@箕面109シネマズ
4.2/5.0 評価
kirokuya (月曜日, 16 6月 2025 02:45)
この映画を監督された李相日さんに感謝します。そして、ブログ筆者さんのコメントどおり、田中泯さんまた渡辺謙さんも、歌舞伎役者より歌舞伎役者でした。梨園の寺島しのぶさんは、歌舞伎役者の奥さまそのまんまですし…
感想は尽きません…
kirokuya (水曜日, 18 6月 2025 19:01)
ー田中泯さんのことー
1945生まれ80歳になられます。
土方巽さんが1959に創始さるたダンスの一つの形態で(暗黒舞踏)というものがあり、数多くのダンサーさんを輩出されてます。全身白塗りでのクネクネと踊る肉体表現といえば、思いあたる方がいらっしゃるかも?今、目の当たりにすることは少ないでしょう。1960~1980辺りでは、マイナーながらもひとつの確実なムーヴメントでありました。泯さんは今もなおその系譜を受け継がれ、みずからグルーを主宰され、後世に引き続ごうとされてます。他に著名な方では、ドラマ、映画などで時々お目にかかる(大駱駝館)の麿赤児さんがいらっしゃり、麿さんのお弟子さんは、全国で開催されてる大道芸フッスティバルの常連出演者たちです。創始以来まだ70年足らずの芸能ですので、(伝統)の冠はそぐわないですが、その芸能を受け継ぎ、守り、継承していこう!の姿勢は、皆様とご一緒ではないだろうか。偉大な意思で活躍されてる大先輩のおふたりを(まだ)観れることに幸せを感じます。私にとっての国宝です。
kirokuya (水曜日, 18 6月 2025 19:05)
訂正
前文中ほど
グルー → グループ
雛澪 (木曜日, 19 6月 2025 23:24)
「キャスティングされてからの準備期間のなかで、あれだけ女形の声、所作、演技を身に付けられるのか?殆ど奇跡です」
ホント、同感。奇跡ですね。その奇跡を実現させることが「役者魂」ってことなんでしょうか。
「長崎ぶらぶら節」の吉永小百合さん(三味線と唄歴〇〇年の私よりずっと上手い)
いろんな映像での綾野剛さんにも感じることです。
役者の仕事って本当に贅沢でうらやましくて、そしてとっても気の毒!!
kirokuya (金曜日, 20 6月 2025 02:55)
筆者さんの影響で、映画館での鑑賞を再開しだしてから、ネット配信、DVDなどでの鑑賞に集中できなくなり、途中で止めて煙草を吸ったり、飽きてきたら観るのをやめたり…座席への縛りがない分、楽な方へ流れていきがちです。多分、非日常な映画世界へ入っていくには、映画館という装置が必須なのかもです。今日も、気の毒な役者を観にいきます。
11:50 *ルノワール
14:25 *ドールハウス
雛澪 (金曜日, 20 6月 2025 12:52)
「映画」とは、映画館が醸し出す雰囲気(シネコンだとしても)や高揚感、
そこに行くまでの道のり、まわりの観客の様子…etc 含めてのものだと思います。
昨今の「早送りで配信を見る」などもってのほか。それならあらすじを読めばいい。
私がネット配信やDVDで観るのは、観たかったのに見逃してしまった作品や
公開終了後に魅力を知った作品などに限っており、家でそれらを観る時も
なるべく中断はしないようにしています。
それから、しょっちゅう配信やレンタルDVDを利用していると、
やはり一つの作品への思い入れが薄くなるし、たいして観たくなくても
なんとなく借りてしまいキリがないので、1か月に1回だけ(複数枚はOK)
借りてよいことにしています。
kirokuyaさんから伺ったお話にもあったとおり、劇場や映画館、演芸館などには
特別な空気や精神性、霊気のようなものがあると思います。
私はよく文楽を観に行きますが、そういう気を感じたいのと、わずかな音、例えば
三味線の糸が駒にかかる時の音とか太夫の呼吸音とかを聞き逃したくないので
イヤホンガイドは借りません。
もしお金と体力と時間に余裕があれば、一つの演目でイヤホンガイドあり・なし
両方を体験したらとても勉強になると思うのですが、今はちょっと難しいです。
雛澪 (金曜日, 20 6月 2025 13:08)
「映画」とは
雛澪 (金曜日, 20 6月 2025 13:11)
上記コメント(「映画」とは)削除。
その上の長い文章が出てこなかったので保存できなかったのかと思ったけど
単なるタイムラグだったみたい。
kirokuya (金曜日, 20 6月 2025 21:47)
仰せのとおり!映画館はライブ会場であり映画はライヴ(なまもの)なのでしょうね。