仕事の昼休みは大抵外にランチに行くのだが、ちょっと今月はエンゲル係数高くなりすぎたので、4連勤を計2000円で過ごすことに決定した3日め。
前夜にスーパーで買ったカップ麺110円が功を奏し、予算2000円のうち1000円ほどを残すことができたので、4日めは久しぶりに外でランチできそうだなとウキウキしながらお湯を注いだ。汁麺ならここで席について時間が来るのを待つのだが、今日はあいにくカップ焼きそば。お湯を捨てるまでの3分間、流し台の前でボーッと待たなくてはならない。気まずさを少しでも和らげようと、イヤホンを出してフランス語の教材を聴き始めたその時!
重大なミスに私は気づいた。
コンビニで買ったカップ麺ちゃうから、お箸ないやん!
お湯を入れてから気づくあの絶望感、何ともいえないですね。他の社員にミスを悟られないよう平静を装う向こうでフランス人が「私のためにワインを買って来てくれますか」とかなんとかしゃべってるけど全く頭に入ってこない。いや優雅にワインちゃうねん、焼きそばやねん。
さてどうする。社内にコンビニがあるが、せっかく節約のためにカップ焼きそばにしたのにコンビニの高い割り箸など買ったら明日外食できなくなってしまうだろう。昔、北海道の貧乏旅行で会った人が「関西からのフェリーで、夕食にカップヌードルを食べようとしたらお箸がないことに気づいた。すごく悩んで、他の人がゴミ箱に捨ててるお箸を洗って使おうとまで思ったがなんとか踏みとどまり、仕方なくカップをコップのようにして麺を飲んだ」と言ってたのを思い出した。いやその追い詰められた気持ち、わかります。念のため言っておくが、昭和の後半から平成の初期にかけて、貧乏旅行はアグレッシブな若者のステイタスシンボルであり、貧乏旅行ができる人はものすごく尊敬されていたのだ。
焼きそば(しかも大盛り)だから飲むのは無理だろうと思った私も、2本のボールペンを使って食べようかとまで思い詰めた。さすがに社内ではボールペンで食べられないから公園に行こうか。いやそもそもそれって大人のすることか? 下手すりゃ藤本流や日本の伝統芸能界に泥を塗ってしまうかもしれない(そんな訳はないのだが)ボールペン案はなんとか踏みとどまった。
さて次の案。麺が伸びすぎないように少し早めにお湯を捨て、業務終了までの間会社の冷蔵庫で保管する。そして家に持って帰って炒め直して食べる。これはすごくいい案に思えた。お湯を捨てた焼きそばをエコバッグに隠して休憩室を出た時ふと「もしかしたらコンビニですごく安い割り箸を売ってるかもしれない」と考え、念のために寄ってみることにした。そこでようやく気づく。そうです。割り箸を買わなくても、別のカップ麺を買ってその時にくれる割り箸を使えばよいではないか。
無事割り箸を手に入れ休憩室に戻る。半調理した焼きそばを隠していたけどコンビニの人には麺の匂いでバレてたと思う。席についてソースとマヨネーズをかける時に気づいた。かやくを入れてからお湯を入れないといけないのに忘れてた。仕方なくカリカリのキャベツを焼きそばにかけて食べた。
さて、今日買った新しいカップ麺を明日のランチに回す手もあるが、そうするとまた明日用のお箸を忘れそうで再びお箸のためにカップ麺を購入、というループが続きそうな気がするので、明日は外に食べに行くことにします。
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kirokuya (火曜日, 12 8月 2025 03:08)
カーキ色で、馴染むまでゴワゴワの帆布製、両サイドにでかいサブポケットが付き、出し入れ口を紐で縛り、雨蓋で閉じる軍隊仕様のリュックサックで(貧乏旅行)、いやぁ…(しばしの感慨)金はないのにフットワークはありありでした。野宿はしませんでしたが、国鉄(当時)の待合室で寝た記憶があります。どこの駅やったかなぁ?田舎の民宿、ユースホステル、ちょっと贅沢な国民宿舎…ふとよみがえりました。健脚だった頃の話。
さて本編。
あとで気が付く( ゚ロ゚)!!あるあるな話ですね。似たような経験、私もあります。その時は北海道の方とおなじく、カップをコップのようにして、ズルズル吸い込みました。以降、置き割り箸に思い当たり!常備しました。
今作のツボ:いや優雅にワインちゃうねん、焼きそばやねん。
ココでしょう!お見事!!
雛澪 (水曜日, 13 8月 2025 09:23)
所謂カニ族ですね~。
私はJR北海道の落部駅で寝たことがあります。Googleマップで写真を見たら、
小さな駅舎が当時のまま。田舎の駅は変わらないからいいですね。
その他、寝てないけど深夜3時とかまで駅のベンチで過ごしたこと多数。
当時はJR(国鉄?)北海道の寝台急行全盛で、周遊券だけで乗れたので
ユースに泊まれない時はものすごくお世話になりました。
寝台急行で中間駅まで行って、深夜に反対側ホームに行き、折り返して
宿代だけを浮かすという強行軍もやりました。
時刻表の達人だったんです。
kirokuya (水曜日, 13 8月 2025 19:42)
健脚だった頃の話 ー付録ー
旅する時は私も周遊券を買っていた。
その仙台への旅もおそらく買っていたのだろうが記憶にない。なにか目的があったのかも覚えていないし、往復の車中のことも忘れている。
時期は覚えている。9月なかばでまだまだなかなかの残暑だった。件のリュックサックを背負っていたのだろうか??記憶はこれだけ残っている。
仙台駅に降りたった。
あぁ寒む~!!
半袖で来た失敗に気がついた( ゚ロ゚)!!駅の外へも出ず引き返した。服装を現地調達する金がなかったのか、ケチったのか、短気の虫が騒いだのか?わからない!?
仙台。私の旅(になるのか…)の北限なので、よく覚えてます。
kirokuya (木曜日, 14 8月 2025 02:51)
そういえば時刻表。最近、本屋、コンビニで見かけない。必要がないから気付かないのか、スマホの検索で事足りるから売ってないのか?あと、昭文社の道路地図も見かけない。車載ナビの普及で需要がないのか?
昭和の旅では必須アイテムでしたよね。大の苦手でした。
観光地の絵葉書、ペナントなんてのもまだ売ってるのだろうか?一人旅からも観光地からも遠ざかっているので判らない。
旅の猛者、時刻表の達人である筆者さんどうなんでしょう?
雛澪 (木曜日, 14 8月 2025 14:15)
>>駅の外へも出ず引き返した。
旅にトラブルはつきもの。ちょっともったいないことをしましたね~。
荷造りは紙一枚さえも減らして軽くしていたので、現地調達はよくしました。
自転車旅の時はTシャツ2枚。パジャマ代わりにしたものを継続して翌日の日中に着用
洗濯後に乾燥機は使わず、半乾きのTシャツを自転車の荷台にくくりつけて走り
走行中に乾いたものをその日のパジャマに、のループしてました。
>>そういえば時刻表。最近、本屋、コンビニで見かけない。
数々の時刻表が休刊に追い込まれる中、JR時刻表は特集ページなど充実させ
また、根強いJRファンのおかげもあってか、健在です。
内地(本州)ではほとんど手に入らない「北海道時刻表」は今もあるかな?
小さな路線バスの時刻まで載っていて、旅行者のバイブルでした。
ヨーロッパ旅行者の憧れ・伝説の「トーマスクック時刻表」は1回だけ使いましたが
これも廃刊になっちゃったな~と、今調べたら編集社員だった方が事業を
引き継いで下さっていた(T_T) ありがとう!
2024年情報で、その方も後継者を探していると出てたけど、どうなったかな。
>>スマホの検索で事足りるから売ってないのか?あと、昭文社の道路地図も見かけない。車載ナビの普及で需要がないのか?
昭文社の道路地図は今もあるような気がします。
何でもスマホやナビで調べるのはイカンね~。
自分(の場所)中心の調べ方で、広域→狭域といった俯瞰する調べ方ができない。
ひいては、具象と抽象の行き来といった、人間の頭脳活動に必要不可欠な
考え方が徐々にできなくなってくるのではないでしょうか。
>>観光地の絵葉書、ペナント
かつて新婚旅行のメッカと呼ばれた観光地には今もありますね。
ペナントと、名所旧跡の名前を書いてある太い鉛筆は子供の頃集めてました(-_-;)
kirokuya (木曜日, 14 8月 2025 14:56)
>>ひいては、具象と抽象の……
う~む、哲学てき~(´ー`).。*・゚゚
>>半乾きのTシャツ……
レンタサイクルなどはない時代でしたので自転車旅はしたことがありません。冬期以外はそのまま着るか、背負ってるリュックくんに背負わせてました。
観光地あるある…
杖売ってるのはわかるけど、何で木刀売ってんねん!この謎、解ける人いますか?