万人に薦める映画ではないけれど「音楽家あるある」が散りばめられていて楽しめた。
プロの指揮者である兄がアマチュア楽団員の弟に新しいトロンボーンを贈る。プロ仕様の高級品だと弟は喜んで音を出す。楽団仲間から「いつも(の音)と同じだ」と言われる場面はめっちゃ笑った。
ロッキーを観た観客が帰り道でジャブとかフックの真似事をしながら歩くように、この映画を観た後は指揮者になりたくなる。
私がタクトを振るならやっぱりエルガーの「威風堂々」だ。
高校のブラスバンド部で次期指揮者を選ぶために一人ずつみんなの前で模擬指揮者をしたことがある。私は前任の指揮者であった先輩から「上手いなあ。君がなったら?」と言われた(自慢!)けど、当時の私の耳では音(音程)があまり取れなかったし、人に指示とかするのも苦手だったから断った。
いいチャンスを逃したなあ。今なら三味線やってるおかげで音も取れるし人に指示もできるのに。指揮者体験とかどっかでやってないかな。
話は逸れましたがこの映画、音楽の何たるかをよく考えてる人が作ったんだろうなと思えた。そしてラスト、フランス映画らしからぬカタルシス。
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