2025年10月12日~13日
主人(高橋栄水)が兄弟弟子である信清栄月さんとのライブに出演するため、栄月さんのお宅に2泊させていただく。鳥取市内から車で30分ほどの大きな古民家で、田舎のおばあちゃんの家に来たような感じ。癒されるお家です。
ライブは民藝の流れを汲む窯元、岩井窯さんにて。貴重な民芸品などが展示されたイベントスペースは満席で大盛り上がり。ゲストのパーカッション奏者、森本みち子さんや歌手のOr(オル)さんもすごく素敵な方々で楽しかった~。
岩井窯内にある喫茶HANAで食べた土鍋焼ビビンパも美味しかった。
夜は栄月邸にてスーパーで買ったお惣菜やらで打ち上げ。
栄月邸のある街では柿の木がたくさん栽培されている。移動中の車内から見ていてふと思ったこと。
「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺(子規)」ってなんか稚拙な俳句だと思いませんか。男子中学生が学校の宿題で無理やりひねり出した一句という感じ。
同じ平易な言葉を使っていても「閑さや岩にしみ入る蝉の声(芭蕉)」「古池や蛙飛びこむ水の音(芭蕉)」などはとても詩的で、美しい情景が目に浮かんでくるようなのに。
大きな違いを言えば、芭蕉の二句はただひたすらに情景を詠んでいて作者個人の行動や感情は詠んでいない。俳句を鑑賞する人の想像力を信頼している。
子規の句は「柿食ってる」のが作者自身である。「法隆寺の鐘」を聴いているのも作者自身である。というか、作者自身が聴いているんだなと思わせてしまう。故になんだか説明的で、情緒に欠けるような感じがするのだろうか。
2025年10月14日
朝、栄月さんに別れを告げ境港へ。見どころや便利な施設がコンパクトにまとまった過ごしやすい街。大きなスーパーは駐車場無料だし係員さん常駐の立派なコインランドリーを併設している。3日分の洗濯物を放り込み、水木しげるロードへ。妖怪のブロンズ像などを見ながら散策し、カフェでサンドイッチの昼食。
余談だけど、最近の乾燥機ってすごく性能がいいのね~。ひと昔前に長期滞在したホテルで部屋に備え付けだった乾燥機は、すべての衣類が縮んだ状態で帰宅する羽目になったけど、そんなこともなく洗濯物はすぐに乾いてフワッフワ! 洗濯機から乾燥機に移し替える手間もなく、ゆっくり境港の街を散策できたのだ。
洗濯物を取り出したらいざ、島根半島へ。幅300mほどの境水道には境水道大橋というすごく立派な橋が架かっている。30代の頃の自転車一人旅で、島根半島側から境港までこの橋を自転車を押して渡った。高度が高くて風が強く、とても怖かった。
島根半島の先端近く、美保関にある福間館さんへ。ここは皇室の方々や古くは与謝野晶子・鉄幹夫妻、詩人の西條八十先生などそうそうたる文化人が宿泊した歴史あるお宿。
まだ三味線を始めて間もない頃、民謡「関の五本松」を唄うことになったため舞台となった美保関を旅し、福間館さんに泊まった。宿のご主人や奥さんが「関の五本松保存会」の先生方に連絡を取っておいて下さり、会の練習を見学させていただいたり、三味線を貸してくださって一緒に弾いたり楽しい旅になった。
前回は一人旅だったが今回16年ぶりに主人と一緒に宿泊させていただくのだ。町の様子は前に来た時とほとんど変わっておらずうれしい。素晴らしい港の風景、最高に美味しいお刺身やカニに舌鼓。そして夕食後にはまたしてもご主人、奥様のお声かけで前回お世話になった先生方や宿泊者の方々も集まって下さり、なごやかにミニ演奏会。主人も私も演奏させていただき、地元の方の演奏・唄で本場の「関の五本松」も聴かせていただいた。ちょうどアメリカ人のご家族が4人で宿泊されていて、食い入るように見つつ聴いて下さっていたのが印象的だった。
旅先での出逢いはまさに「一期一会」だけれど、温かな触れ合いがあればいつまでも心に残り、こうしてみなさんと再開できることもあるのだということがとてもうれしかった一日。
福間館さん、美保関のみなさん、本当にありがとうございました!!
(その2へ続く)



コメントをお書きください
かんちゃん (木曜日, 11 12月 2025 17:54)
なんて素敵な旅ですか!
三味線をひく人、歌う人、見る人、なんか幸せな情景が浮かびます。
私も旅先でそんなところに居合わせてみたい。
雛澪 (金曜日, 12 12月 2025 00:00)
かんちゃん、人との触れ合いは旅の醍醐味の一つやよね~。
今後も心に残る旅がしたいです。
また〇〇〇〇旅行記もアップするので読んでちょ。