☆彡映画「ひつじ探偵団」をアマプラで観た

 タイトルからしてファンタジックなコメディかと思っていた。コメディ映画は好きなので、羊たちが主人公というのに少し抵抗を感じたものの、配信だから面白くなければ途中でやめればいいと軽い気持ちで主人と観始めた。
 羊と人間が触れ合う場面は違和感なかったが、羊たちが集まると動きなどにCGっぽさがどうしても表れてしまっており、どうなることかと思った。しかしそんな心配もすぐに吹き飛んでしまうほど素晴らしい作品だった。
 人間(羊間)関係や社会の奥深さ、死生観といった重いテーマがとても明るく希望的に表現されている。羊たちが話す人生(羊生)哲学はしみじみと心に残る。どのセリフを切り取っても頷かされることばかり。
 かといって、お固いシーンばかりではない。牧場で「羊が匹、羊が……」と数えていた男が居眠りしてしまったり(西洋では眠れないときにおまじないのように羊の数を数えるのだ)、娘レベッカのセーターが羊のメリーの毛と同じだったり、迷える仔羊(人間のこと)とかのユーモアも随所に散りばめられている。キリスト教圏の人ならもっとたくさんのユーモアに気づくのかもしれない。

 暴れひつじのロニーとレジーが悪人の車の上に乗って咆哮するシーン、それから一匹狼のセバスチャンがいつも切り立った崖のてっぺんにいる様子は、恐らく「ジュラシックバーク」シリーズへのオマージュだろう。もしかしたら「羊たちの沈黙」へのオマージュもあるのかな? 「沈黙しないひつじ、もの言うひつじ、考える・行動するひつじ」という意味で。
 名前をつけることはとても大事。名前をつけることで私たちは他者と対等な友人としてつながることができ、他者の記憶を留めることもできるのだ。映画のラスト近くで、名前に関する鑑賞者への素敵なプレゼントが2つもある。これについては観てのお楽しみ。

 とにかくすべての人に観てほしい、愛と勇気に満ちた映画。